“宴会芸批判”にアキラ100%が語る裸芸

「お盆で股間を隠すだけで3分持たせるって、結構大変なんですよ」

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2017年、熾烈を極めるお笑い界の中心に颯爽と素っ裸で登場したアキラ100%。
教育テレビの体操のお兄さんを思わせる風貌と物腰からは、いわゆる“芸人らしさ”は微塵(みじん)も感じさせない。
この丸腰の男、一体どこにナイフを隠し持っているのか?
■“宴会芸批判”にアキラが答えた!
どこにでもいそうな、人畜無害な「お兄さん」。それが、ボタンダウンのシャツにパーカといういでたちで現れたアキラ100%の第一印象だった。少なくとも、人前で裸になりそうな人には見えない。
「ならなそうで、なるのがいいんでしょうね。根のマジメさが出ちゃってるというか。中肉中背で、セクシーさがまったくないのもよかったのかもしれないですね」
コンパや宴会など、プライベートでの「脱ぎ歴」は、もちろんゼロ。
「よく『服着ていると普通ですね』って言われるんですけど、そんな“普通感”が異常にこのネタにマッチしたんだと思います。ふざけたやつだったら本当に脱いじゃうかもしれない。でも、僕みたいにマジメそうな人間ならば最後の一線は絶対、越えないだろう、という安心感が見ている人に伝わるのかも」
2月28日、ピン芸人の最高峰ともいえるステージ「R-1ぐらんぷり」で、アキラ100%は全裸に蝶ネクタイ姿で、見えそうで見えない裸芸を展開した。100円ショップで仕入れた銀のお盆を一瞬にして裏返したり、アルミホイルで作ったお盆を扇風機の風圧で押さえたり、足のつけ根と腹部でお盆を挟みつつ、両手でマージャンパイを積んだり。その「緊張と緩和」で、参加者3792名の頂点に立った。
これは、芸か否かーー。アキラ100%の優勝は、エンタメ界にその境界線はどこにあるのかという問いを投げかけた。本人の弁だ。
「ボーダーラインの塀の上をギリギリ歩いているというより、アウト側に落っこちそうなところをなんとかしがみついているような感覚ですね」
興味深かったのは、R-1での審査員たちのリアクションだ。アキラ100%が出場したCブロック予選で板尾創路(いつじ)は「葛藤はあったんですけど、アキラ100%はありにします」と手持ちの3票のうち、2票を投じた。
一方で、2票を投じながらも清水ミチコは苦虫をかみ潰したような表情を浮かべ、仏頂面の桂文枝はこれを完全に「黙殺」。だがファイナルステージでは文枝も観念したように2票を投じる。結果、全21票のうち14票を集め、アキラ100%は断トツで優勝した。
ネットなどでは「ただの宴会芸」「レベルが低い」といった批判もあったが、お笑い界の大御所たちは続々とお墨付きを与えた。ダウンタウンの松本人志が「世界を回れる。東京オリンピックの開会式でいける」と絶賛すれば、爆笑問題の太田光は「ナンセンスですけど、あれは結局ね、局部を映しちゃいけないっていう放送をちゃかしてるわけですよ」と頼もしいフォロー。
否定派の声に、本人はこうやんわりと反論する。
「ツイッターでも『お下劣だ』『誰がやっても笑うよ』などと書かれました。僕も最初はこの芸でテレビに出られるとは思っていなかったんで、そういう批判もわかるんです。でも、お盆で股間を隠すというひとボケだけで3分持たせるって、結構大変なんですよ(笑)。裸で登場すると、わーっ、きゃー、って言われますけど、お客さんは30秒で慣れる。そこからの2分半って、本当に長いんですよー」
アキラ100%の世間的な知名度が急上昇するきっかけとなったのは2015年、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』の『山-1グランプリ』で披露したひとりコントだった。
「裸であることにはまったく触れずに、刑事に扮(ふん)した僕が、お盆でアソコを隠しつつ事件を捜査する『丸腰刑事』というシュールなコントでした。志村けんさんが桶(おけ)でアソコを隠したりするボケは昔からあったと思うんですけど、それを徹底してコントでやるというのは、バカバカしすぎて、これまであまりなかったのかもしれません」
本人も最初から確信があったわけではない。自信を深めたのは、これが芸人仲間の間で抜群にウケていたからだ。
「今までそんな経験はなかったんですが、見ている芸人がゲラゲラ笑ってくれたんですよ。(事務所の先輩である)ハリウッドザコシショウが売れたときもそうだったんですけど、素人のお客さんがシーンとしていても、玄人ウケする芸はいずれ絶対に大きな笑いになる。芸人を笑わせるパワーって、それだけすごいんです。
だったら、これに僕の時間と労力を全額ベットしていいんじゃないか、これで売れなかったら仕方がないと思って。そこからの2年間は、アソコをお盆で隠すだけのネタをやり続けました。ちっちゃいところを、ひたすらスコップで掘り続けるような作業でしたね」

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